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会社の正しい方向性を見つけるための本

経営戦略に関する本です。




フレームワークを使いこなすための50問

フレームワークを使いこなすための50問





フレームワークを使いこなすための50問
 なぜ経営戦略は機能しないのか?」
牧田幸裕  東洋経済
1600円+税





◎読んだ理由
フレームワークについてもう少し知りたいと考えていたところ見つけたのが当書でした。経営戦略と書いてありますが、事業戦略にも使えそうと考え購入しました。






◎本の内容





○有名なフレームワークも実は使い方を理解できていない
当書は有名なフレームワークを1から解説してくれます。当書を読むと、よく耳にするフレームワークといえど、実は使い方を理解していなかったことに気づかされます。当書で紹介されるフレームワークは、

・3C分析(自社、競合、市場)
・5Fs分析(競合、売り手、買い手、新規参入、代替品)
・マクロ環境分析(政治、経済、社会、技術)
・ポーターの基本戦略(コストリーダーシップ、差別化、集中)
・BCG−PPM(スター、金のなる木、問題児、負け犬)

などです。これらフレームワークには正しい使い方があり、それを理解していないとうまく分析できません。それぞれのフレームワークの概要は知っていても、実はその中身はよくわかっていないことが多々あります。ポーターの基本戦略(コストリーダーシップ、差別化、集中)とコトラーの競走上の4つの地位(リーダー、フォロワー、チャレンジャー、ニッチャー)との違い、わかりますか?当書を読めば、ここらへんの質問にも対応できることでしょう。






○経営戦略を手取り足取り教えます
副題にあるとおり、当書はフレームワークを通して経営戦略の機能のさせ方を教えてくれます。本全体として、現状分析の仕方→戦略策定の仕方→中期目標の立て方→実行の仕方という一連の流れになっています。せっかく経営戦略を立てても、要するに”営業ががんばる”としか言ってない、なんてことはありませんか。それでは、経営戦略はうまく機能しません。当書で会社の正しい方向性を見つけましょう。







○難しいことが書いてあるけども読みやすい
私は、当書を読み進めていく上でたまに同じ箇所を読み返すことがありました。書いてあることをしっかり理解しようとすると、一度読んだだけでは頭に入らなかったのです。一般的な本ではよくあることですが、当書でも重要な部分は太字で書かれています。読みすすめていてわからない章があれば、その章の太字の部分をもう一度読み直してみましょう。その章で一番言いたいことやまとめのところが太字で書かれているので、太字の部分を読むとすっきりと頭に入ってきます。






◎私への影響
うちの会社を見たときに、”攻めの営業を行う”というけれども、一方で”既存顧客を囲い込む”とも言っています。これはいわゆる”営業ががんばる”系の戦略ではないか、結局なにも言っていないのではないか、と考えさせられます。事業戦略を聞いていて、ああこの戦略は基礎がなっていない、と密かに思っています(私のようなヒラの社員が思うのもおこがましいことですが)。






また、現状分析の重要性を理解しました。私はこれまで、技術力があれば会社は伸びると信じていましたが、技術力があっても現状分析がうまくできなければ市場で商品は売れません。特に日本の家電企業は技術開発ばかりに走っていますが、もっと市場を見て欲しいものです。赤字になって最後には海外企業に買収され、海外企業主導で技術力を応用して市場のニーズに対応した商品を出す、というのが関の山なのではないでしょうか。日本の企業経営者にぜひとも読んで欲しい一冊です。