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会計から経営を考える

今回は会計についての本です。



餃子屋と高級フレンチでは、どちらが儲かるか?

餃子屋と高級フレンチでは、どちらが儲かるか?



餃子屋と高級フレンチでは、
 どちらが儲かるか?
林聰、ダイヤモンド社
1500円+税




◎読んだ理由
知り合いと会計の話をしていたときに、面白いよ、と教えてもらい購入しました。それまでも当書の存在は知っていたのですが、会計について詳しくないため、なかなか読まずにいました。




◎本の内容




○会計の知識を知る、それを経営にいかす
私は、当書の題名から、「この本は餃子屋と高級フレンチではどちらが儲かるかについて、延々と書かれている本だ」と思い込んでいました。しかし、餃子屋と高級フレンチの話は、当書に11章あるうちの1章分の話です。もちろん他にもたくさんの会計の知識が書かれているのでご安心ください。
さて、当書の良い点は、会計の知識からそれを経営にいかしていくことです。例えば、餃子屋と高級フレンチの話では、両者の収益体質の違いを説明した後に、「では、あなたの会社はどちらを選びますか?」と続きます。決算書の読み方を淡々と解説する本であれば他にもいろいろありますが、これが当書の特徴です。





○ストーリー仕立てで面白い
当書はストーリー仕立てになっています。主人公はまだ若い女性。父親の突然の死で父親のアパレル会社を引継ぎ社長となります。しかし、その会社は負債を抱えており経営も芳しくありません。そこで、主人公は会計の先生から知識を教えてもらい、会社を立て直していきます。上記で述べた、会計の知識を経営にいかす、ということは、会社を立て直すという当書のストーリーから考えれば当然のことともいえます。
当書の中身も、会計に詳しくなくとも読むことができるように書かれています。餃子屋と高級フレンチの話は限界収益率について書かれているのですが、”餃子屋””高級フレンチ”という例もわかりやすいですし、図を用いて解説してあります。





○もちろん会計も詳しく解説
全11章ある各章の構成は、ストーリー+解説という形になっています。解説の部分は、ストーリーで出てきた会計についての用語を解説してくれます。ストーリーの部分も、現金が一番重要、在庫は経費という雨の中にいる、現金の循環を考えれば”売掛金+在庫<買掛金”をみるべき、といった会計についての考え方を教えてくれます。
当書にどんな章があるかというと、、、
・現金製造機の効率を上げよ→バランスシートについて知る
・大トロはなぜ儲からないか→キャッシュフロー在庫回転率
・テストの見直しを品子は成績が悪い→計画とPDCA
・殺風景な工場ほど儲かっている→原価軽減のために






◎私への影響
当書の内容を自分自身の会社に当てはめて読みました。大量に購入したほうが安いからと大量に在庫を抱えていたり、人件費が安いからという理由だけで海外進出を検討したり、なんだか不安になることでいっぱいです。日本の会社の管理職の人は是非、会計の知識をもっとつけて欲しいものです。




◎その他
当書には、続編が2冊あります。また、漫画バージョンも出ているようです。漫画であれば会計もとっつきやすそうですね。