神社に行く

神社が好きなので、行った先の写真をアップします!

Amazonが送料無料にできるわけ

これからのビジネスを語る上で欠かせない「フリー」について書かれています。



フリー 〈無料〉からお金を生みだす新戦略

フリー 〈無料〉からお金を生みだす新戦略



フリー
 <無料>からお金を生みだす新戦略
クリス・アンダーソン 著、小林 弘人 監修・解説
高橋 則明 訳、NHK出版
1800円+税




◎読んだ理由
無料からお金を生みだす新戦略、という副題に興味を持って買いました。当書を読む前に私がフリーについて抱いていたイメージは、”ただより高いものはない”というものでした。この考えは見事に打ち砕かれました。





◎当書の内容






○歴史から形態までフリーについてを網羅!
フリーとは、無料という意味ですが、いろんな形態があります。民放のTV番組、これも無料です。お店で配られる試供品、これも無料。友達にプレゼントをあげるのも無料。これらはフリーの中の一形態なのですが、当書ではそれぞれの特徴、どうして無料なのかを解説しています。また、フリーがどういう風に始まったのかを振り返って書いてあり、この1冊を読めばフリーについていろんな知識を得ることができます。そしてどこを読んでも面白いのです。当書を手に取るとわかるのですが、普通の本より分厚いです(350ページ)。でも、飽きさせられない面白さがあります。






○Amazonはなぜ送料を無料にできたのか
さて、当書を読むとフリーの形態がわかるので、世にあふれているフリーについても考えることができます。たとえば、Amazonの送料。昔は1500円以下は有料でしたが、今は無料ですね。どうしてこういうことができるのでしょう。私なりに考えてみました。以下はあくまでも私の推測であることをお断りしておきます。

1.大量に発送するため送料が抑えられるから。
 →これは当然ですね。そして逆に大量に発想があるからこそ、Amazonにとって送料無料は悲願だったのではないでしょうか。

2.アマゾンプライム会員からの会員費がある程度得られるから。
 →Amazonが送料無料にする前に、プライム会員のキャンペーンをやっていました。そして、このプライム会員からの会員費が一般の顧客分の送料を賄っている部分があると思います。無料ゲームサイトと同じ原理です、無料ゲームサイトも、一部の高いサービスを受ける有料会員の費用で無料ゲームを成り立たせているのですから。

3.少額の商品の購入にもAmazonがメリットを感じている。
 →これは重要なポイントだと思います。上記2点があってもAmazonとしては、少額購入だと送料がかかる、としてまとめ買いをしてもらう方が得だろうからです。しかし、これからネットでの販売が増えていく中でAmazonだけが少額でも送料無料にしている。他と差別化を図りこれにより、「1500以上送料無料」よりも「全商品送料無料」の方がAmazonにとって利益が出る、そう判断したのでしょう。







◎私への影響
当書を読むまで私は、ネット上で次々とアップされるアニメや、中国でみられる擬似商品について、悪いイメージしかありませんでした。しかし、当書を読むとそのイメージは少し変わると思います(当書は”フリーについて中立的な立場で書いている”と著者は述べています。しかし、こんな考え方があるんだ、そして、そう考えるのももっともだ、と感じさせらます)。なお当書では特に、インターネットやパソコンを用いた無料について詳しく書かれています。