パソコン、ちゃんと使いこなせてますか？

パソコンのキーボードについているシフトキーやオルトキー、コントロールキー。使いこなせばかなりパソコン作業が楽になります。

頭がいい人の10倍パソコン術―できる人は「たった3秒」を有効に使う

「頭のいい人の
　１０倍パソコン術」
中山真敬　三笠書房
１３００円＋税

◎読んだ理由
新しい部署に異動して以来、デスクワークが仕事の基本になりました。パソコンに向かっている時間が長いので、パソコンの技術を磨かなければならない、そう思っていたときに出会ったのが当書でした。

◎本の内容

○パソコンの基礎を知った上でのテクニック
当書に書かれているのは、パソコンの基礎を知った上でのテクニックです。ワードやエクセル（以下オフィスソフトと書きます）の使い方を説明するのはそれ専用の本があります。そういった本とは違い、こうすればオフィスソフトの作業はもっと速くなる、ということを当書は教えてくれます。オフィスソフトの機能をうまく使っている人も、この本に書かれているようなテクニックは知らないことが多いと思います。そういった人達と比べて、機能は使いこなせていなくとも、パソコンへの打ち込みは速くこなせるようになる、それが当書の効果です。

○ひとまずはコントロールキー
キーボードの左下と右下の２ヶ所にあるコントロール（Ｃｔｒｌ）キーを皆さんは使っているでしょうか。このキーを使うとかなり作業が楽になります。有名なのはＣｔｒｌとＸで切り取り、Ｃでコピー、Ｖで貼り付けです。他にもたくさんの機能があります。Ｃｔｒｌ＋Ｚでひとつ前に戻る、Ａで全範囲選択、Ｓで上書き保存・・・。これらの操作を知らないと、マウスで右クリックして・・・であったり、メニューバーの編集から元に戻すを選択したり、といった動作を行うことになります。その一瞬だけでみれば、Ｃｔｒｌキーを使った場合と使わなかった場合とでかなり時間差が生じる、というわけではありません。しかし、デスクワークは１日ずっと行うものなので、これらの操作の違いで最終的に大きな差が生じるのです。

○キーボードをもっと活用しよう
Ｃｔｒｌキーのように、他のキーとの組み合わせで特別な操作が可能となるものをショートカットキーと言います。ショートカットキーは他に、シフト（Ｓｈｉｆｔ）キー、オルト（Ａｌｔ）キー、タブ（Ｔａｂ）キーなどがあり、これらのキーの使い方も当書には書かれています（なお、この文を書くときにＦ９キーを用いています）。ショートカットキーが使えるようになると、作業がスイスイ進むため気持ちよくデスクワークを行うことができます。今まではマウスでしか行えなかった操作が、キーボードでサッと行うことができるのです。当書を読むことによってショートカットキーに興味を持つようになること、それ自体がパソコンの作業効率を向上させます。実際、当書でショートカットキーすべてを紹介しているわけではありません。

○キーボード以外の操作も紹介しています
他にもマウスの使い方も紹介しています。マウスの左ボタンを１クリックすることの意味は選択、では２クリックでは、３クリックではどういう意味があるでしょうか。他にも、メール術や検索術、情報収集術などのパソコン術が紹介されています。これらもちょっとした違いですが、積み重なって大きく時間を節約することができます。

とはいえ、やっぱりキーボードの使い方を説明しているというが当書の大きな特徴だと思います。アルファベットのブラインドタッチができる人も、右側の記号のキーを、キーボードを見ずに打てていますか？記号キーを打つときにいちいちキーボードを見る、これも時間のロスです。

○あれ、使えない？？？
パソコンが悪いのか、当書に書かれているもので私の使っているパソコンでは用いることのできないパソコン術が何個かありました。例として、タブキー。当書の中では漢字変換はスペースキーだけでなくタブキーも使う、というものがあるのですが、私のパソコンではその操作はできませんでした。
あと、当書の中には何ヶ所か誤植が見受けられます。パソコン術の動作を説明する場面で、掲載されている画像とは全く違う説明文が書かれている場合があります。普通に読んでいても気づくような誤植が数ヶ所あり、少し多いと感じました。

◎私への影響
エクセルなどの勉強をしていてマウスの操作が出てくると、これはキーボードで行えないのだろうか、と考えるようになりました。どうしてもマウスでないとできない作業以外は、キーボードで行うことが多くなりました。スペースキーの２つ右くらいにあるよくわからない□の印のキー、これが実は、マウスの右クリックに相当するキーです。こういったキーボードの使い方を知るだけでも結構楽しいものです。また、パソコンの作業はかなり速くなったと思います。