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10代にやっておくべきこととは

読み終えた後に、自分の視界が広がったような気がしました。
今回のレビューはちょっと長いのですが、お付き合いください。



10代にしておきたい17のこと (だいわ文庫)

10代にしておきたい17のこと (だいわ文庫)



10代にしておきたい17のこと
本田健 だいわ文庫
571円+税



◎読んだ理由
20代にしておきたい〜、30代にしておきたい〜の続編として、昨年の12月に発売されました。前作がなかなかよかったので、もう10代ではないけれど読んでみようと思いました。






◎本の内容




○10代に向けて人生の生き方を教える本
当書の内容は、名前の通り17個トピックを挙げ、章ごとにそれについて解説するものです。一部を取り出してみると、
・人生に正解はないと知る
・社会のしくみを観察する
・世間の常識と親の言うことを一度は疑ってみる
・好き嫌いをはっきりさせる
・初めての「旅」に出る
・恋をする
さて、上記のもののいくつかは、”やっておきたい(行動)”というよりは”こういう風に考えておきたい”こと、だということに気付きます。当書は、人生の基礎となる10代の人たちに向けて、その人生を貫く礎となるような考え方を教える本といえます。ちょっと修正すると、「人生に正解はないと知る」、「社会のしくみを観察する」などは10代でしかできないことではありません。10代を過ぎた人たちも、読めばきっと新しい気付きの得られる本です。







○世間の常識と親の言うことを一度は疑ってみる
ここまでの私の説明では、ただ当書を絶賛しているだけで、実際のところどんな内容の本かわかりませんね。そこで、当書で私が1番印象深かった章を例に見たいと思います。それは、「世間の常識と親の言うことを一度は疑ってみる」という章です。その中の、”世の中の大半の人はなにも考えずに生きている”という言葉に私は大きな印象を受けました。もちろん、全く何も考えていないという意味ではなく、反応のままに生きているという意味です。これはその通りだと思います。イライラすることがあれば怒って、なにか問題が起こればジタバタする。ちょっと考えるだけで、私たちのこういった行動は変わってきますし、大抵の人が何も考えていないことを理解すれば、ときに不合理に感じる他人の行動もなんだか許せるような気がしてきます。







○著者の学校に対する厳しい目に反感も
うーん、ここまでの説明で当書の内容の一部でもうまく伝えられたでしょうか。



当書の特徴として、10代の時代を否定的にとらえている、ということがあります。”10代のあなたは、不自由で制限だらけの世界に生きている”、”毎日が息をするのも苦しかった”、”学校で学んだ80%は役に立たない”という表現がみられます。当書の中で、著者が10代のときに実際に苦しい思いをしていた、というのが感じられる部分もあり、そう考えるのも仕方ないのかもしれません。しかし、10代の頃を楽しく過ごした私としては、ここまで悪く書かれるとついつい反感を覚えてしまいました。他にも私と同じように感じる方はいるのではないでしょうか。私の10代も確かに不自由で制限だらけだった、でもだからこそ、10代ならではの楽しみがあって青春を謳歌できたのです。







◎私への影響
すでに書いたのですが、私が当書で一番印象深かったのが、”世の中の大半の人はなにも考えずに生きている”ということです。なので、考えて生きていたいと思います。考えるとはなんでしょうか。私が思うのは、『なにか問題があるとすれば、それが起こる前になんとかする。問題が起こったときは、将来を見越した解決をする、逆に問題が利用できないか考える。例えるなら、雨が降ってから傘を買うのでなく、雨が降る日は傘を持って出る、もっとよいのは雨がそもそも降らないようにするか、雨で商売を考える』といった感じです。そういえば日本には戦前、ヨーロッパの政策が理解できなくて「欧州情勢は複雑怪奇なり」といって辞職した内閣がありましたね。たとえが悪いかもしれませんが、日本人は目の前のことに誠実すぎて”考える”というのが苦手なのかもしれません




◎その他
当書の前編として、”20代にしておきたい17のこと”、”30代に〜”の2冊があります。”20代に〜”と当書は内容で幾分かの共通点がありますが、大きな違いは当書の方は読者が学生であることを念頭に書かれていることです。私は、当書を紹介しましたが、”20代に〜”の方もなかなか良い本です。”30代に〜”の方は、「親との問題を子供に引き継がせない」、「ハッピーシングルという生き方もある」といった部分で、確かに30代向きだというのを感じました。